ヒアルロン酸注入で起こるチンダル現象とは?原因や対処法について詳しく解説 | 東京・銀座のクマとり専門クリニック【KumaCLI】
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ヒアルロン酸注入で起こるチンダル現象とは?原因や対処法について詳しく解説

2025.09.11

監修医師プロフィール

Kuma CLI銀座 院長/医師

毛利理人

経歴

  • 久留米大学医学部卒業
  • 東京医科大学病院研修
  • 日本大学病院内科学系専修医
  • 板橋区医師会病院 三郷中央総合病院
  • イムスふじみの総合病院 新宿某美容clinic 院長
  • 湘南美容クリニック 入職
  • 湘南美容クリニック川口院 院長就任
  • 湘南美容クリニック赤羽院 院長就任
  • 湘南美容クリニックRegno銀座院 院長就任

資格/所属学会

  • 日本美容外科学会認定専門医
  • 日本内科学会内科認定医
  • 日本糖尿病内科学会正会員
  • ICLSプロバイダー

ヒアルロン酸注入は、目の下のクマやたるみ改善を目的として多くの女性に選ばれている美容医療の一つです。しかし、治療後に思わぬトラブルとして「チンダル現象」が起こることがあります。ヒアルロン酸は知っていても、チンダル現象を良く知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、チンダル現象の基礎知識から原因、対処法や医師選びや予防策までを詳しく解説します。自身の経験や悩みと重ねながら、より安全で納得できる美容医療選びに役立ててみてください。

当院は、日本初のクマ取り専門クリニックとして、クマ取りや目元の悩みの症例件数4,000件を超える院長が一人ひとりのお悩みや要望に合わせて施術いたします。

目元のクマやたるみにお悩みの方は、ぜひお気軽に無料カウンセリングでご相談ください。

チンダル現象とは?

チンダル現象とは?

美容医療の施術後、「思ったより目の下が青く見える」と感じたことがある方もいるのではないでしょうか。それは「チンダル現象」と呼ばれる現象です。 ここでは、以下の2点から、チンダル現象を解説します。

  • チンダル現象とは
  • チンダル現象のメカニズム

チンダル現象とは

チンダル現象とは、ヒアルロン酸注入後に皮膚表面が青白く、または青紫色に見えてしまう現象です。特に、目の下や皮膚が薄い部位で多く発生します。この現象は、ヒアルロン酸が光を散乱させることで起こります。一見、内出血やくすみと勘違いされることもありますが、物理的な「光の屈折・散乱現象」が原因です。

チンダル現象が現れると、「施術が失敗したのでは」と不安になる方も少なくありません。しかし、この現象は適切な知識と対処で予防・改善が可能です。目の下のクマを改善する治療でヒアルロン酸が使われることがあります。しかし、すべての人に適しているわけではないことを知っておくことが重要です。

チンダル現象のメカニズム

チンダル現象は、ヒアルロン酸が光を散乱する物理的現象によって発生します。ヒアルロン酸は透明なジェル状物質です。皮膚のごく浅い部分に注入された際、皮膚表面からの光がヒアルロン酸に当たって散乱します。短い波長の青色光は特に散乱しやすく、結果として皮膚が青く、または青白く見えてしまいます。

元々は物理学の分野で発見された光の現象が、美容医療の現場でも同様に観察されています。特に、皮膚が薄い目の下は、ヒアルロン酸注入のリスクが高い部位です。ヒアルロン酸の種類や注入層の深さ、さらには医師の技術レベルによっても発生率が変わる点も把握しておくことをおすすめします。

チンダル現象が起こる原因

チンダル現象が起こる原因

チンダル現象は、主に以下の原因で発生します。

  • ヒアルロン酸の特性
  • ヒアルロン酸の分子量
  • ヒアルロン酸を注入する深さ
  • 医師の技術不足

それぞれの原因を詳しく理解し、チンダル現象を防ぐにはどうすべきか検討する材料にしてください。

ヒアルロン酸の特性

ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分で、保湿力が高く安全性も高いことから美容医療で広く用いられています。しかし、その「透明性」や「分子構造」が、光を散乱させる性質を持っています。

特に、粒子が細かく柔らかいタイプのヒアルロン酸は、浅い層に注入された際にチンダル現象が起こりやすい傾向にあります。最近ではチンダル現象が起こりにくいヒアルロン酸も開発されていますが、リスクが完全になくなるわけではありません。

自分の肌質に合うヒアルロン酸が分からない方は大勢います。不安や疑問に思った際は、カウンセリング時に医師へ相談してみてください。

ヒアルロン酸の分子量

ヒアルロン酸には様々な「分子量(粒子の大きさ)」があり、その違いがチンダル現象の発生に大きく影響します。高分子量のヒアルロン酸は、粒子が大きいためチンダル現象を起こしやすい性質があります。一方で分子量が低い

タイプは硬く、深い層に向いているため、浅い層に注入するとしこりや凸凹が目立つリスクがあります。

目の下のような皮膚の薄い部位では「分子量が適度に調整されたヒアルロン酸」を使用することが一般的です。医師によっては複数のヒアルロン酸を使い分け、患者の肌質や希望に合わせたオーダーメイドの治療を提案してくれます。自分に合ったヒアルロン酸を選ぶことが、チンダル現象を防ぐ大きなポイントです。

ヒアルロン酸を注入する深さ

ヒアルロン酸の注入層の深さは、チンダル現象のリスクに直結します。一般的に、真皮直下など皮膚の浅い層にヒアルロン酸を注入すると、光が強く散乱されてチンダル現象が起こりやすくなります。逆に、皮下脂肪層など適切な深さに注入すれば、光の影響を受けにくくなり、青白くなるリスクの低減が可能です。

また、浅い層への注入はヒアルロン酸が浮き上がりやすく、触ったときに違和感を覚える場合もあります。どの層に注入するかは、医師の診断力と経験に左右されます。自分の場合はどの層に注入するのがベストなのか、といった点も、カウンセリングでしっかり確認してみてください。

医師の技術不足

チンダル現象が発生する最大の要因の一つが、施術を行う医師の技術力不足です。経験が浅い医師や、解剖学的知識が不足している医師が施術を担当した場合、トラブルが起こりやすくなります。

トラブルの一例としては、ヒアルロン酸を浅すぎる層に注入したり、適切な種類を選ばなかったりといったケースが考えられます。ヒアルロン酸の注入量を誤ることで、不自然なふくらみや左右差、しこりが目立つケースも少なくありません。

美容医療は、実績が豊富で丁寧なカウンセリングやリスク説明をする医師を選ぶことが、満足度や安全性に直結します。口コミや医師の経歴、クリニックの設備なども確認しながら慎重に選びましょう。

以下の記事では、クマ治療の名医を見極めるポイントを詳しく紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。

チンダル現象が起こる期間

チンダル現象が起こる期間

チンダル現象が発生した場合、どのくらいその状態が続くのか気になる方も多いでしょう。一般的に、チンダル現象は、ヒアルロン酸が分解・吸収されるまでの期間続きます。個人差はあるものの、自然に消えるまで半年から1年以上かかることも珍しくありません。

特に、分子量の大きなヒアルロン酸や深い層への注入でなければ、吸収速度が遅く長期的に青白さが残る可能性があります。また、放置することで他のトラブルにつながるリスクもあるため、気づいた時点で早めにクリニックに相談することが大切です。

チンダル現象が起こった際の対処法

チンダル現象が起こった際の対処法

チンダル現象が生じてしまった場合には、専門クリニックでの適切な治療が必要です。放置せずに、症状に応じた治療法を早期に検討しましょう。代表的な対処法は、以下の2つです。

  • ヒアルロン酸分解酵素注入
  • レーザー治療

それぞれの、治療方法を解説します。

ヒアルロン酸分解酵素注入

チンダル現象の対処法として最も一般的なのが、「ヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ)」の注入です。ヒアルロン酸分解酵素は、注入されたヒアルロン酸を速やかに分解・吸収させる効果があります。これにより、青白い色味や不自然な膨らみが比較的短期間で改善されます。

施術は数分で完了し、痛みも少ないため、比較的負担の少ない治療法です。ただし、分解酵素を使うと、ヒアルロン酸効果がなくなります。そのため、再注入が必要になるケースもあります。また、体質や皮膚の状態によっては施術が難しいこともあるため、症状や体質に合わせて医師と相談することが重要です。

レーザー治療

レーザー治療もチンダル現象の改善方法の一つです。レーザーにはヒアルロン酸を直接分解する作用はありません。しかし、皮膚の新陳代謝を促進したり、浅層に注入されたヒアルロン酸を部分的に分解・吸収しやすくする効果が期待できます。

チンダル現象の改善には、特にQスイッチヤグレーザーなどが活用されます。ヒアルロン酸が多量に残っている場合や、深層に注入された場合は、効果が限定的です。副作用やダウンタイムも少ないため、ヒアルロニダーゼの使用に抵抗がある方には有力な選択肢となります。自身の状態や希望をふまえ、適切な治療法を選ぶことが大切です。

ヒアルロン酸によるチンダル現象を予防するには?

ヒアルロン酸によるチンダル現象を予防するには?

チンダル現象を防ぐためには、以下の方法で安全性を確保することが重要です。

  • 実績の豊富な医師やクリニックを選ぶ
  • 事前カウンセリングで希望を伝える
  • ヒアルロン酸注入以外の施術を選択する

実績の豊富な医師やクリニックを選ぶ

チンダル現象の発生リスクを下げる最も効果的な方法は、実績が豊富な医師や信頼できるクリニックを選ぶことです。美容医療は担当医師の技術や経験が仕上がりを大きく左右します。解剖学の知識や注入部位ごとのリスクを十分に理解した医師であれば、適切なヒアルロン酸選びや注入層のコントロールが可能です。

また、過去の症例写真や口コミ、在籍医師の経歴などもチェックポイントとなります。自分に合ったクリニックを見つけるためにも、施術実績やトラブル対応の体制が整っているかを事前にしっかり確認することが重要です。

事前カウンセリングで希望を伝える

チンダル現象を予防するには、施術前のカウンセリングで自分の希望や不安をしっかり伝えることが大切です。クマや目の下の状態、求める仕上がり、過去の美容施術歴やアレルギーの有無など細かい情報を医師と共有しましょう。

また、不安な点やリスクについて積極的に質問することも重要です。特に、使用するヒアルロン酸の種類や、注入する層などの確認は欠かせません。コミュニケーションをしっかり取ることで、医師側も適切な治療計画を立てやすくなります。不明点は遠慮せず質問し、自分の身体や希望に合った施術を受ける準備をしましょう。

ヒアルロン酸注入以外の施術を選択する

どうしてもチンダル現象のリスクを避けたい場合は、ヒアルロン酸注入以外の治療法も検討しましょう。チンダル現象のリスクのない美容施術や効果が長く続く施術を選ぶことをおすすめします。たとえば、目の下のクマ改善にはPRP(多血小板血漿)療法や脂肪注入、レーザー治療などさまざまな選択肢があります。

これらの治療法はヒアルロン酸特有のトラブルを回避しやすい点が魅力です。また、症状や体質に応じて最適な治療法は異なるため、複数のクリニックでセカンドオピニオンを受けるのもおすすめです。自分に本当に合う施術方法などで悩んだときは、一度専門医にじっくり相談してみましょう。

ヒアルロン酸以外のおすすめの美容施術

ヒアルロン酸以外のおすすめの美容施術

チンダル現象のリスクを避けたい方や、根本的なクマ治療を希望する方には、ヒアルロン酸以外の美容施術も有効です。ここでは目の下の悩みの解決に効果的な、以下の施術法の特徴を詳しく紹介します。

  • 脱脂術
  • 脂肪注入
  • ハムラ法
  • 裏ハムラ法
  • 糸リフト

脱脂術

脱脂術は、脂肪による目の下のふくらみが原因でできる、黒クマに効果的な手術です。まぶたの裏側から小さな切開を入れ、余分な脂肪を直接除去します。目元がすっきりし、若々しい印象を取り戻せます。脱脂術は、ヒアルロン酸注入では改善しきれない黒クマの治療に最適です。

脱脂術は、傷跡は表に出ずダウンタイムも比較的短いため、周囲に気づかれにくいのが特長です。ただし、脂肪の除去量や適応の見極めには熟練した医師の経験が欠かせません。過剰に脂肪を取ると凹みや目の下のシワが目立つことがあるため、信頼できるクリニックで相談することが重要です。

KumaCLIでは、目の下の脂肪取りによる膨らみを除去する治療も行っています。目の下の悩み改善に脱脂術がいいか検討している方は、ぜひご相談ください。

>>KumaCLIの目の下の切らないクマ・たるみ取り(脱脂術)

以下の記事では、目の下の脱脂術における将来性について解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

脂肪注入

脂肪注入は、自分自身の脂肪を採取し、目の下などのくぼみや凹みに注入する施術です。ヒアルロン酸と違い、アレルギー反応が起こりにくく、長期的なボリュームアップ効果が期待できます。

特に、目の下のくぼみや黒クマ、加齢による頬の痩せに効果的です。採取した脂肪は遠心分離などで不純物を除去し、精製したうえで注入します。ダウンタイムはヒアルロン酸より長いものの、定着した脂肪は半永久的に残るため、繰り返しの施術が不要なケースもあります。注入量や定着率には個人差があるので、医師と十分に相談してみてください。

KumaCLIでは、ナノリッチやコンデンスリッチを併用した脂肪注入も行っています。ヒアルロン酸以外の治療で脂肪注入がいいか悩んでいる方は、ぜひご相談ください。

>>KumaCLIの脂肪注入

ハムラ法

ハムラ法

ハムラ法は、眼窩脂肪を下まぶたのくぼみ部分に移動させて、目元全体をなだらかに整える手術です。脱脂術ではカバーしきれないくぼみやたるみも同時に改善でき、若々しい印象を取り戻せます。

まぶたの表側を切開して行うため、傷跡は時間とともに目立たなくなります。切開を伴うハムラ法は、医師の高度な技術が必要です。そのため、豊富な実績を持つ医師のもとで受けることをおすすめします。術後は腫れや内出血が数日残ることもありますが、根本治療を希望する方にはおすすめの選択肢です。

KumaCLIでは、CPFラウンド型再配置で再発を予防できる治療法である、「表ハムラ法evo」を行っています。目の下のたるみや溝で悩みのある方は、ぜひ相談してみてください。

>>KumaCLIの表ハムラ法evo

裏ハムラ法

裏ハムラ法は、ハムラ法と同様に目の下の脂肪を移動させる施術です。違いは、まぶたの裏側から切開するため、皮膚表面に傷が残らない点です。ふくらみクマやくぼみクマ、たるみまで幅広く改善できます。

顔を見ただけでは施術を受けたことが分からないため、傷跡を気にしたくない方やダウンタイムを抑えたい方に適した方法です。ただし、脱脂術と同様に脂肪の量や目元の状態によって適応が異なります。また、まぶたの裏側からの施術となるため、高い技術と経験が必要です。

KumaCLIでは、小さく切開することで合併症のリスクを低減した、裏ハムラevoを提供しています。目の下のふくらみや溝で悩んでいる方は、ぜひご相談ください。

>>KumaCLIの裏ハムラ法evo

糸リフト

糸リフトは、特殊な溶ける糸を皮下に挿入して、たるんだ皮膚をリフトアップする治療法です。顔全体の引き締めはもちろん、目の下や頬のたるみにも効果が期待できます。切開を伴わないため、ダウンタイムが短く、日常生活への復帰もスムーズです。

ヒアルロン酸注入と組み合わせることで、より自然で立体感のある仕上がりを目指すことも可能です。糸が挿入されたことによる刺激でコラーゲンを増やし、肌のハリツヤをアップさせる美肌効果も期待できます。

ただし、リフトアップ効果は半年から1年程度とされており、定期的なメンテナンスが必要になる場合もあります。

KumaCLIでは要望に合わせたさまざまな糸を用意しているため、理想の仕上がりに近づけるような糸リフトが可能です。

>>KumaCLIの糸リフト

まとめ

ヒアルロン酸注入で起こるチンダル現象とは?まとめ

この記事では、ヒアルロン酸注入によるチンダル現象について解説しました。ヒアルロン酸注入によるチンダル現象は、事前の知識や対策によってリスクを大きく減らせます。もし発生してしまった場合でも、適切な治療法や他の美容施術で改善することが可能です。

ヒアルロン酸注入の施術は、ご自身の目元の悩みやライフスタイル、希望する仕上がりに応じて慎重に検討しましょう。信頼できるクリニックで納得できるカウンセリングを受け、自分に合った治療法を選択することが、美しい目元を手に入れるための第一歩です。

自力で目の下のたるみやクマの改善に限界を感じたら、KumaCLIにご相談ください。1人ひとりの症状に合った治療法を提案し、最適な方法で悩みを解決します。