バセドウ病による目の下のクマは治療できる?手術方法も解説 | 東京・銀座のクマとり専門クリニック【KumaCLI】
TOPへ戻る

バセドウ病による目の下のクマは治療できる?手術方法も解説

2025.09.11

監修医師プロフィール

Kuma CLI銀座 院長/医師

毛利理人

経歴

  • 久留米大学医学部卒業
  • 東京医科大学病院研修
  • 日本大学病院内科学系専修医
  • 板橋区医師会病院 三郷中央総合病院
  • イムスふじみの総合病院 新宿某美容clinic 院長
  • 湘南美容クリニック 入職
  • 湘南美容クリニック川口院 院長就任
  • 湘南美容クリニック赤羽院 院長就任
  • 湘南美容クリニックRegno銀座院 院長就任

資格/所属学会

  • 日本美容外科学会認定専門医
  • 日本内科学会内科認定医
  • 日本糖尿病内科学会正会員
  • ICLSプロバイダー

バセドウ病は、甲状腺機能の異常が原因で発生する病気です。目に影響を及ぼすと、クマの原因になることもあります。そんなバセドウ病による目の下のクマですが、「どうしてできるの?」「治療はできる?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、バセドウ病による目の下のクマは治療できるのか、詳しく解説します。また、バセドウ病で目の下にクマができる原因や、手術の方法も併せて解説します。

この記事を読めば、バセドウ病と目の下のクマを理解できるので、悩みを抱える方はぜひ参考にしてみてください。

以下の動画では、目元の悩みについて、日本初のクマ取り専門クリニックの医師が解説しています。

クマにお悩みの方は、Kuma CLIへご相談ください。

バセドウ病とは?

バセドウ病は、自己免疫の異常により、甲状腺ホルモンが過剰に産生される甲状腺機能亢進症の疾患です。発症する割合は1,000人中、0.2~3.2人とされており、男性より女性に多い傾向にあります。

原因ははっきりと解明されていませんが、体質や妊娠・出産・ストレスなどの影響で発症することがあります。家族にバセドウ病の方がいる場合、一般の方より発症する確率が高いため、身の回りの環境には注意が必要です。

発症すると新陳代謝の亢進、動悸・発汗・体重減少・不安感、不眠などの症状が現れます。見た目は首が太くなり、眼球が突出することもあります。

治療により甲状腺が安定しても、眼球突出や目元の変化は自然に改善しないケースもあるため、専門的な治療が必要です。

バセドウ病で目のクマができる原因

自宅で目の下のクマを治す方法ある?まとめ

バセドウ病でクマができる原因は、以下のとおりです。

  • 眼球が大きくなる
  • 涙袋がクマのようにみえる
  • 体重減少

1つずつ詳しくみていきましょう。

眼球が大きくなる

バセドウ病により眼球が大きくなると目が前方に突出し、下まぶた周辺の組織が圧迫されます。その結果、眼窩脂肪が本来の位置からずれ、下垂の膨らみが目立ちやすくなります。

これらは、眼球が大きくなることで、まぶたの裏側で支えていた脂肪や筋肉のバランスが崩れて起きる症状です。このような変化が起きると、目の下に膨らみができて影ができ、黒クマが発生しやすくなります。

涙袋がクマのようにみえる

バセドウ病の影響で眼球が突出すると、目の下の脂肪が前方に飛び出すため、涙袋が過剰に強調されます。涙袋が大きくなることで目の下に影ができ、黒っぽいクマがあるようにみえます。

実際にはクマがなくても、影ができると「クマができている」「疲れてみえる」といった印象を与えがちです。影によるクマはメイクで隠しにくいため、見た目の悩みに直結するケースが多くみられます。

体重減少

バセドウ病を患うと甲状腺ホルモンの作用により、新陳代謝が過剰に高まって体重が減少することがあります。体重が減少すると頬にたるみやくぼみが現れ、凹凸により黒クマが発生しやすくなります。

眼球が突出して目の下にふくらみがあると、痩せた頬に比例して影がより深くみえ、黒クマが強調されがちです。さらに、顔全体のハリが失われることで、血行不良による青クマのような色調が目立つこともあります。

目のクマ以外のバセドウ病の症状

バセドウ病は、目のクマや眼球突出といった見た目の変化以外にも、さまざまな症状が現れます。以下は、代表的なバセドウ病の症状です。

  • 動悸
  • 多汗
  • 微熱
  • 食欲低下
  • 倦怠感
  • イライラや不安感
  • 月経不順
  • 目の周辺の痛み
  • 視力低下

これらは、すべて甲状腺ホルモンの過剰な作用によって引き起こされるため、早期の診断と治療が必要です。日常生活を通常どおりに過ごせなくなるうえ、事故やトラブルを引き起こす可能性もあります。

さらに、女性は月経周期の乱れや無月経が起こる場合もあり、ホルモンバランスの乱れが体全体に影響する可能性もあるため注意が必要です。

バセドウ病による目のクマの治療方法

自宅のセルフケアで目の下のクマが改善しない場合は医療機関を受診するのがおすすめ

バセドウ病による目の下のクマは、薬や手術などで治療が可能です。ここからは、手術のリスクやバセドウ病の治療方法を解説します。

手術のリスク

バセドウ病によるクマの手術は、眼球突出や脂肪の膨らみを改善するために脱脂法が選択されますが、リスクを伴います。主なリスクは、左右差や仕上がりの不均衡、まぶたの外反や腫れなどです。

また、眼球が飛び出ていることで発生する黒クマは、改善しない可能性もあります。甲状腺眼症の炎症が落ち着いていない時期は、手術を避けることも推奨されており、信頼できる医師による適切な診断が重要です。

バセドウ病の治療法

バセドウ病の治療方法は、以下の3つです。

  • 抗甲状腺
  • アイソトープ治療
  • 手術

抗甲状腺剤は、ホルモンの過剰な分泌を抑えることで、代謝の異常を改善して症状を和らげます。

アイソトープ治療は、放射性ヨウ素を含むカプセルを服用する治療方法です。甲状腺の機能を抑制させることで効果を発揮しますが、妊娠中または妊娠する可能性がある方には使用できません。

外科的治療は、他の方法で十分な効果が得られなかった場合や、短期間での改善を求める場合に選ばれることがあります。これらの治療方法は、症状や年齢などに応じて最適な方法が選択されます。

バセドウ病眼症の主な治療方法

バセドウ病による目の下のクマを治す主な治療法には、眼窩減圧術があります。眼窩減圧術は、目の周りの骨や脂肪を切除することで、先天性の眼球突出も改善できるる治療法です。手術することで眼球の突出を抑え、バセドウ病による目の下のクマを改善します。

他にも、皮膚の切開治療や裏ハムラ法などもあります。切開法は、目の下を切開して脂肪を取り除き、余分な皮膚を縮める治療法です。

切開法は、アイバックリムーブ法とも呼ばれる治療法で、目の下の皮膚がたるんでいる人に用いられる傾向にあります。切開するため傷跡を気にする方もいますが、メイクで隠せるため安心です。また、目の下は血流が多いため傷の治りが早く、2週間程度で気にならなくなる方もいます。

裏ハムラ法は、目の下の脂肪を取り除かずに整えることで、膨らんだ涙袋を調整してクマを改善する治療法です。裏ハムラ法はハムラ法とは異なり、目の裏側を切開して施術するため、傷跡が目立ちません。

Kuma CLIでは裏ハムラ法evoと名付け、通常の裏ハムラ法より進化した治療を実施しています。裏ハムラ法evoは、切開する範囲が1.5cmと狭いため傷が少ないうえ、再発を抑制できる施術です。

>>KumaCLIの裏ハムラ法evo

当院の裏ハムラ法evoを詳しく知りたい方は、以下の動画も併せてご覧ください。

以下の記事では、裏ハムラ法を名医に任せるべき理由や医師の選び方を解説しています。併せてご覧ください。

バセドウ病による目の下のクマ治療は保険が適用される

目の下のクマの種類と原因

バセドウ病に伴う目の下のクマや眼球突出は、病的な状態に対する治療と判断されれば、保険が適用されます。ただし、症状の程度や適用条件によって保険の扱いが異なる場合もあるため、事前に確認が必要です。

眼窩減圧術の治療費の目安は、440,000円~1,980,000円程度です。クリニックによっては、担当する医師によって料金が異なるケースもみられます。

治療内容によっては入院が必要なケースもあるため、費用の詳細はその都度確認してみてください。

バセドウ病と診断された場合にやってはいけない3つのこと

バセドウ病の方がやってはいけないことは、以下の3つです。

  • ヨウ素の大量摂取
  • 勝手に治療をやめる
  • 煙草を吸う

それぞれ詳しく解説します。

ヨウ素の大量摂取

バセドウ病の治療中は、ヨウ素を含む食品の過剰摂取を控えることが重要です。ヨウ素は通常なら甲状腺ホルモンに必要な成分ですが、バセドウ病の場合、大量に摂取すると症状が悪化する可能性があります。

ヨウ素を含む食品は、海藻や魚介類、ヨウ素が添加された塩などです。また、ヨウ素には殺菌作用があるため、イソジンのうがい薬にも使用されています。1回のうがい液に含まれるヨウ素の量は約14~28mgとされており、1日の摂取上限量の3mgを超えています。

うがい薬も体内にヨウ素を取り込む原因となるため、治療中は使用を控えましょう。

勝手に治療をやめる

バセドウ病は一時的に症状が落ち着いても、ホルモンバランスが崩れると再発する可能性がある疾患です。そのため、症状が軽くなり数値が改善されたからといって、自己判断で治療を中止するのは危険です。

治療の中断によって再び症状が悪化し、重症化する恐れもあります。治療中は、定期的な通院と血液検査を欠かさず、医師による判断を守ることが重要です。

煙草を吸う

喫煙は、バセドウ病の悪化や治療の効果を低下させる要因です。煙草がバセドウ病の発症にどのように関係しているかは判明していませんが、喫煙者の発症率は非喫煙者の約3倍といわれています。

さらに、眼球が突出するバセドウ病眼症が発症する確率は、4倍以上になるともいわれています。喫煙は治療にも悪影響を及ぼし、抗甲状腺薬やステロイド治療、放射線照射治療などの効果が表れにくいため注意が必要です。

症状の重症度も増し、治療が難しくなるため、喫煙している方はできるだけ早く禁煙しましょう。

バセドウ病でなくてもクマができる理由がある

病気以外のクマの原因

目の下のクマはバセドウ病に限らず、他の原因によって発生することもあります。以下は代表的な3種類のクマと、主な原因です。

クマの種類主な原因
黒クマ目の下の膨らみやたるみ、へこみによる影
茶クマ摩擦、紫外線などによる色素沈着
青クマ血管が透けてみえる

黒クマは、皮膚のたるみや目の下のふくらみなどによって影が生じ、凹凸による影がクマとして認識される状態です。加齢により発生する方が多い傾向にあります。

茶クマは摩擦や紫外線などによる、色素沈着が原因で発生するクマです。青クマは血流の滞りにより、皮膚下の血管が透けてみえることで発生します。

これらのクマはそれぞれ原因が異なるため、適切な対処法も異なります。バセドウ病と誤認されやすいケースもあるため、正確な診断が必要です。

クマの種類や原因、治療方法は、以下の動画で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

まとめ

この記事では、バセドウ病による目の下のクマに関する内容を詳しく解説しました。

バセドウ病によるクマの発生は、甲状腺眼症による眼球突出や脂肪の突出が主な原因です。治療方法は、薬物療法や外科的手術などがあります。手術にはリスクも伴いますが、症状が安定している時期に受けることで、改善に期待できます。

治療中はヨウ素の過剰摂取や自己判断による治療の中断、喫煙などを避けることが重要です。この記事を参考に、適切な治療と生活管理をして、目元の悩みを改善しましょう。

目元の改善に悩んでいる方は、ぜひKuma CLIへご相談ください。確かな技術と実績のある医師が、ベストな治療方法を提案します。